(中学英語) 第3講座 疑問詞付き疑問文

<疑問詞付き疑問文>

 疑問詞(whoなど)がつくと、語順がめちゃくちゃになってしまう人が多いのですが、基本的なルールを覚えていれば特別難しいわけではありません。ですから、この疑問文で使う簡単なルールを復習しておきましょう。


be動詞を使った文の疑問文の作り方

→ be動詞を主語の前に置く。

一般動詞を使った疑問文の作り方

→do( did, does )を主語の前に置く。


動詞の種類によって疑問文の作り方のルールが変わりますから、どちらの種類の動詞を使うかをしっかり確認すれば大丈夫です。この基本ルールに1つだけ簡単なルールを足すと、疑問詞付き疑問文の作り方のルールが完成します。そのルールは…


  疑問詞を文頭に置く


です。疑問詞を文頭に置いたあとは上記の動詞の種類を確認して、疑問詞のあとに作り方にしたがうだけです。少し確認してみましょう。


    Tom was in his room an hour ago.  

       1時間前、トムは自分の部屋にいました。

 a.  Was Tom in his room an hour ago?

         1時間前、トムは自分の部屋にいましたか?

    b.  Where was Tom an hour ago?

    1時間前、トムはどこにいましたか?


aの文は単純な疑問文にしただけで、be動詞を主語の前に移動させただけです。bはもとの例文の下線部( in his room )をたずねる文にしたもので、下線部は場所を表す語句なので、場所をたずねる疑問詞 where(どこ)に変えて文頭に移動させた以外は、aの文と同じ語順になっています。ですから、疑問詞を文頭に置いたあとの語順は、単純な疑問文の作り方と同じ語順になると覚えておけば大丈夫です。一般動詞の場合を同じです。


     Jane goes to school with Mike.

     ジェーンはマイクと学校に行きます。

a.  Does Jane go to school with Mike?

   ジェーンはマイクと学校に行きますか?

b.  Where does Jane go with Mike?  

  ジェーンはどこにマイクと行きますか?


こちらの場合も同じ流れで、aの文は単純な疑問文にしただけですから、主語の前にdoesを置いて、動詞原形に戻しています(主語が3人称・単数で現在形の文なので)。bの文は下線部( to school )場所を表す語句なので、先ほどと同じく、whereに変えて、文頭に移動させた以外はaと同じ語順になっています。結局は、疑問詞を文頭に置いた後は単純な疑問文と同じ作り方で大丈夫ですよ、ということです。まとめておくと…


疑問詞付き疑問文の作り方

  疑問詞を文頭に置き、そのあとは動詞の種類に合わせた疑問文の作り方に従う。

具体的語順

be動詞を使った文

 疑問詞 + be動詞 + 主語 ~

一般動詞を使った文

 疑問詞 + do (did, does)  + 主語 + 一般動詞 ~


となりますので、実際に英作文などでは語順や作り方のルールを確認してください。


疑問文を勉強すると必ず答え方まで確認しておきましょう。単純な疑問文のように、yes / no では答えずに具体的に答える必要が出てきます。参考書や問題集の解説でもよく具体的に答えると書いていますが、中学生の様子をみていると、この具体的というのがどういう形を指すのがわかっていないようです。ここでいう具体的とは…


  主語と動詞を含む文で答える

  

ということです。


例 What did you study after dinner yesterday?

       昨日、夕食後は何をしましたか?

  

  英語です。

  I studied English.


日本語では「英語です」と答えてもOKなので、英語の問題にしたときに、中学生はEnglishだけ書いてしまうことが多いです。または English is(was). などですね。日本語をそのまま英語にしたような形で、気持ちはわからないことはないのですが、英語(特に受験)では、主語と動詞を含む文で答えるのが基本ですから、「具体的に」の意味を覚えておいてください。主語と動詞は疑問文をしっかりみれば、何を主語にして、動詞は何を使えばよいかははっきりわかるので、悩んだときには疑問文を考えてください。とくに動詞はほとんどの場合、同じ動詞を使います。主語もyouで聞かれたら自分のことなので I に変わりますが、それ以外のときは疑問文の主語を代名詞に変えればほとんどの場合はOKです。最後に、主語+動詞を含んだら、そのあとはどこまで答えればいいのかという問題。これも中学生で塾の模試の偏差値が高い子たちも意外としりません。かなり受験的な問題や考えかたになってしまうかもしれませんが、一応載せておきます。



基本文 Mike went to school by bike yesterday.

① Where did Mike go by bike yesterday?

② How did he go to school yesterday?

③ When did he go to school by bike ?

答え方

①He went to school.

②He went there by bike.

③He went there yesterday.


と英文法上はなります。ポイントは「基本文のどの位置から疑問詞が移動してきたか」です。主語と動詞を含めば、そのあとは基本的に疑問詞の答えが出てくるまでは答えるというんの原則です。ですから、①の場合whereに対する答えはto school なので、school以降は省略可ということになります。省略可能なものかどうかは動詞によって異なる部分もあったりするので、基本的には疑問詞に対する答えが出てくるまでは答え、代名詞などで置き換えれるものは置き換えるということをルールとしておいてほぼ大丈夫です。


ここまでは基本的な疑問詞付き疑問文でしたが、実は上記のルールに当てはまらない例外パターンがあります。それは主語が疑問詞の場合です。主語が疑問詞の場合は上記のルールが適用できません。なぜなら、疑問詞は文頭にいくというルールがあり、be動詞や、doは主語の前に置くというルールがあるので、この2つを同時に満たすことはできなからです。なので、主語が疑問詞のときのしてルールも覚える必要があるのですが、新しいルールという感じでもないので、簡単に考えてください。そのルールは…


疑問詞が主語のときは肯定文と同じ語順でOK

 

です。主語が疑問詞に変わるだけで、be動詞が前に移動したり、do(did, does)が出てきたりもしませんので、単純に肯定文と同じ語順と考えてください。


例 She bought the bag at the shop yesterday. 

       彼女は昨日その店で鞄を買いました。

  Who bought the bag at the shop yesterday?

       誰が昨日その店で鞄を買いましたか?


となり下線部( she )が人をたずねる疑問詞whoに変わっただけで、ほかは何も変わりません。

過去形の文ですが、動詞も原形に戻ることなく、肯定文と同じ形ですね。問題は答え方です。答え方もまた例外的で、主語と動詞を含む文で答えるのですが、主語と動詞の2つの要素だけで答えます。そして、動詞の部分は、疑問文がどの種類の動詞を使っているかでも若干変わりますので、注意が必要ですが、慣れてしまえば大丈夫です。


① Who is your English teacher?

② Who teaches you English?


この2つの文に対してどちらも「彼です」と答えると英語ではどうなるでしょうか。日本は同じですが、英語では形は異なります。


① He is.     /     ② He does.

という答え方になります。この差は疑問文ので使われている動詞の種類によって出てきます。①の文ではbe動詞を使った文なのでbe動詞を使って答える。②の文では一般動詞を使っています。一般動詞を使っているときにはdo, did, doesを使い分けます。過去の文ならdidを使いますし、例文のように、主語が3人称・単数で現在の文のならdoesを使います。ここでも、動詞の種類に起因するルールが出てきてますので、動詞の種類は意識してください。


補足的ですが、中学生に多い間違いが、もう一つあります。それは疑問詞のあとに名詞がくっつくパターンです。

  ①What language do they speak in that country?

   何語をその国では話しているのですか?


  ②Which season do you like the best?

 どの季節が一番好きですか?


  ③Whose bag is this?

 これは誰の鞄ですか?     


what, which, whoseだけが基本的にこの形をとることがあるのですが、この形をとるときには日本でも、「疑問詞訳(+の)+名詞の形」になることが多いです。①では「何語(何の言語)」、②では「どの季節」、③では「誰の鞄」といった形です。これもパターンとして知っておけば問題はないのですが、忘れやすいパターンのようです。



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